いちごを描こう! ~写実的なイチゴの簡単な描き方~


 

 

こんにちは、画家のたくみです。

今回は皆さんからリクエストの
多い「いちごの描き方」
解説したいと思います。

初心者の方でも無理なく完成
できるような手順をご紹介します♪

  < 部位の表記について >  

実はイチゴの赤い実は果実ではなく
花托(かたく)と呼ばれる部分です。
そして ” 粒 ” に見える部分が実際の
果実である痩果(そうか)となりますが、
この講座では解説の便宜上、痩果を
「粒」と表記させていただきます。
ご了承ください。

 

準備する物は色鉛筆と
ケント紙(B5またはA4サイズ)
になります。

 

それでは楽しく
イチゴを描写しましょう!

※ 解説中の数字は油性色鉛筆
「カリスマカラー」(旧プリズマカラー)
使用した場合のナンバーになります
(お持ちの色鉛筆の似た配色で構いません)

 

―― ご注意ください ――

内容(画像含む)はすべて
著作権が発生します。内容の
無断使用・転載は禁止されております

 


 

 

1 下書き  

 

粒の位置の目安として、図のような
対角線の交わる点に描くイメージで
下書きしていきます。

薄めに曲線を下書きしてもOKです。
(粒を描いたあとに線は消しましょう)


粒の下書きはこのようになりました。
※ 画像をクリックすると拡大します(PCの方)

 

 

2 粒の着色 

 

黄土色(1003)で粒を丁寧に着色します。

 

このようになりました。

 

 

3 光沢の描写① 

 

画像の位置の4粒を丸めの六角形で囲み
朱色(922)で着色します。

 

このように着色されました。

 

次に、すぐ横の2粒も同様に着色し、
6粒を画像のように線で囲みます⇩
(この部分が光沢になります)

4粒と2粒に分けて囲みましょう。

 

このように光沢の範囲が
描き込まれました。

 

 

4 光沢の描写② 

 

同様に、他の粒の光沢の範囲を
朱色(922)で描き込んでいきます。
(画像参照)
※粒の位置によって光沢の向きも変化します

仕上がりを左右する部分になりますので
ゆっくり丁寧に描きこみましょう。

 

このように粒の光沢範囲が
描写されました。
上下に光沢の位置が
描き分けられています。

 

 

5 表皮の着色① 

 

で描いた光沢の部分と、テーブル
からの反射部分を除いた範囲を朱色で
着色していきましょう。

 

画像のように下側は徐々に薄くして
グラデーションで描写します。
(テーブルからの反射部分)

 

同様に、先端も薄くグラデーションで。

 

このように着色されました。

 

 

6 表皮の着色②

 

で薄く塗り残した下側を薄紫色
(956)またはピンク色
で着色します(反射の表現)

 

このように下側からの反射が
表現されました。

 

 

7 表皮の着色③ 

 

画像のように、赤色(924)で濃い目に
着色します。
(着色範囲は下半分ほど、⇩画像参照)

 

このように着色されました。

 

 

8 表皮の着色④ 

 

で着色した範囲を再度朱色(922)で
濃いめに着色して色彩の発色を高めます。
これはで着色した赤色との境い目を
自然にする効果もあります。

 

 

9 粒の描写 

 

赤色(924)で下側の粒周辺の
描写をします。下画像のように、
輪郭をなぞり凹みの表現を描き入れます。

 

下側の粒の凹みが表現されました。

 

 

10 ヘタの着色①  

 

今回は果実の部分を写実的に着色し、
ヘタはシンプルな着色に抑えました。

 

ヘタ全体を黄緑色(912)で着色します。

 

このようにヘタの下地が塗られました。

 

 

11 ヘタの着色② 

 

ヘタの陰影を深緑色(911)で着色します。

 

このように陰影が描写されました。

 

 

12 ヘタの仕上げ 

 

明るい黄緑色(909)、または黄色を
薄めに光源側(上側)に着色し
仕上げます。

 

 

以上でいちごの完成です!

お疲れ様でした。

 

いかがでしたでしょうか。
美味しそうないちごが
完成したでしょうか。

光沢の描写手順や粒の表現など、
ひとつひとつの手順だけを見ると
なかなか完成形がイメージしづらいこと
もあったかと思います。

ただ、仕上がっていくにつれて徐々に
見方が変わってきたと思うんです。
パズルが完成していく感じでしょうか。

いちごの描写方法は画家によっても
違うとは思いますが、僕の考える
最も簡単な描写方法は
このような手順になります。
(今回はいちごの実をメインに描写
しましたが、葉っぱもさらに濃淡を
 描きこむと、よりリアルになります

 

皆さんが描いた作品は
世界でたった一枚の大切な作品です。

その大切な作品を綺麗に保存するため
にも、「作品の保存方法」
ぜひご覧ください。

そして額装してお部屋に飾ったり、
ご友人にプレゼントしたり絵手紙に
したり楽しくご活用ください。

 

これからも皆様のアートライフを
応援する講座を制作しサポートを続けて
まいりますので今後ともイラスト日和を
どうぞ宜しくお願い致します。

        画家・たくみ