こんにちは、たくみです。
今回は開運が期待できる作品、
「赤富士の描き方」。
初心者の方にも無理のない
簡単な手順で解説します!
赤富士とは、夏の終わりから秋の間の
早朝に朝日に照らされ赤く染まる
富士山のことを言います。
気象条件が揃わないとなかなか
見られないことから、赤富士を見ると
縁起が良いと言われるんですね。
具体的には、商売繁盛、願望成就、
災厄を逃れる、悪縁を断ち切ると
いった開運効果があるとされています。
そうした赤富士のカレンダーやポスター
そして絵画などが売れているのも
うなずけますね🗻
そんな赤富士を今回は皆さんご自身で
描いていきましょう。
作品をお部屋に飾ることでなんだか
開運しそうな気持ちになりそうですね。
水彩画初心者の方も無理なく
仕上げられる構成となっておりますので
楽しく作品を完成させて、ぜひお部屋に
飾ってみてくださいね!
―― ご注意ください ――
講座内容(画像含む)はすべて
著作権が発生します。
無断使用・転載は禁止されております。
― お題 「赤富士」―
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6340-22.jpg)
【 準備するもの 】
作品を仕上げるにあたって
準備する画材があります。
(赤色で表示しています⇩)
水彩画紙は自由です。
講座で使用している水彩画紙は
ヴィフアール水彩紙(F4サイズ)です。
ブロックタイプで22枚が糊付け
されていいます。
次に水彩絵の具ですが、こちらも
お持ちの透明水彩絵の具でOKです。
筆は平筆と中細、細筆の3種類、
水入れ、パレット、そして講座では
マスキングテープも使用しています。
(文房具店や画材店で200円ほど)
※画像は24mm幅
(水彩画ではよく使用するテープです)
そして、もちろん下書きでは鉛筆や
消しゴムも必要ですね。
以上で画材の準備はOKです。
それでは開運の赤富士をじっくりと
楽しく仕上げていきましょう!
< 下準備 >
描き始める前に準備をしましょう。
以下の2通りの水彩紙の方が
いらっしゃると思います。
それぞれ始め方が異なりますので
ご参考ください。
まず、通常の水彩紙(画用紙)を
使用される方は水張りという作業から
始めます。 これは水分を多く含む
水彩画の描き方で歪んでしまう水彩紙
を事前に予防する工程になります。
水張りの手順を確認したい方は
こちらのページをご覧ください。
⇩
☆水張り(平張り)のやり方
講座で使用しているブロックタイプ
をお持ちの方はそのまま使用できます。
(ブロックで糊付けされているため
ほとんど歪みができません、ただし
枚数が減ってくるとその分歪みやすく
なってきます)
それでは準備ができましたら
描き始めましょう!
1 下書き
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6310-2.jpg)
※クリックすると拡大します
下書きと言っても画像のように
富士山の輪郭を描く感じですが、
中央より右側に少しずらした構図
がバランスよいと思います。
2 マスキングテープ
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6311-2.jpg)
背景の朝焼けを着色するため、
先にマスキングテープで富士山の
輪郭を覆います。
3 着色(背景)
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6312-2.jpg)
背景の範囲を平筆で水をたっぷり
塗り広げます。
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6313-2.jpg)
富士山の高さ付近まで黄色を
着色しましょう。
水の下地があるため自然なぼかし
やムラになり味わいが出ます。
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6314-2.jpg)
次にオレンジ色を残りの範囲に
着色します。
黄色との境い目は平筆を左右に
伸ばしながらなじませると
自然なグラデーションになります。
※もしも境目が不自然になって
しまった場合は、水を少し含ませた
筆で左右になじませましょう
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6315-2.jpg)
このように背景が塗られました。
(多少のムラは問題ありません)
4 マスキングテープ(はがし)
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6317-2.jpg)
背景の乾燥後、マスキングテープを
ゆっくりとはがしましょう。
※万一、紙が一緒にはがれても慌てず
最小限に済ませれば支障ありません
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6318-2.jpg)
このように稜線がきれいに現れました。
5 着色(富士山①)
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6319-2.jpg)
朝日は左側から当たっています。
富士山の左側へ明るいオレンジ色を
着色しましょう。
画像では平筆で一気に着色していますが、
中筆でスッスッ、と着色してもOKです。
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6320-2.jpg)
次に少し濃い目のオレンジ色を
すぐ横へ着色します。
※解説上、色合いの違いを描写するために
境い目もくっきり強調して着色しています
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6321-2.jpg)
さらに茶色を少量混色したオレンジ色
を残りの範囲に塗り広げます。
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6322-2.jpg)
このように富士山の下地ができました。
解説上、色の境い目が目立ちますが、
水を含んだ筆で数回なでると
境い目が自然になじみます。
6 着色(富士山②)
ここからは富士山の表層に連なる
稜線(主稜・支稜)を描写し、陰影を
着色していきましょう。
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6324-2稜線の描き込み.jpg)
こちらの画像を参考に、細筆で
各稜線を描き込みます。(茶色)
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6323-2.jpg)
細筆で丁寧に線を引いていきます。
多少の違いは問題ありません。
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6324-2.jpg)
全体はこのようになりました。
続いて陰影を着色していきます。
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6325-2.jpg)
まず左側の稜線の範囲を薄めの茶色で
陰影を着色しましょう。
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6326-2.jpg)
このように着色されました。
次に右側の各稜線の陰影を少し濃い目
の茶色で着色していきます。
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6327-2.jpg)
ここはほぼ陰側なので、大胆に
茶色を着色していきましょう。
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6328-2.jpg)
このように陰影が着色されました。
続いて中央の陰影の間にある範囲に
茶色とオレンジ色の混色を着色
していきます(下画像参照)
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6329-2.jpg)
中筆で中間部を着色しましょう。
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6330-2.jpg)
最後に黄色と黄土色を混色して
朝日の当たる範囲の反射を着色
していきます。
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6332-2.jpg)
中央の範囲の稜線の朝日の当たる
範囲も着色していきましょう。
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/☆赤富士 着色-2.jpg)
このように反射と陰影が強調されました。
7 着色(雲)
仕上げに雲を描写しましょう。
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6334-2.jpg)
雲を着色する範囲を水で含んだ筆で
こすりながら絵の具を溶かし、
そのつど水入れですすいで色を
脱色していきます。
※ティッシュでこまめに吸い取ってもOK
透明水彩絵の具ならではの技法
リフトアウト(絵の具を浮かせて除く)
になります。
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6336-3.jpg)
全体はこのようになりました。
(雲の形状や範囲は自由にアレンジOKです)
脱色した上に白色を着色して
いきましょう。
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6337-2.jpg)
脱色した範囲すべてに着色はせずに
画像のように上下を少し残し、
中央へ白色を乗せていきます。
雲をイメージしながら着色しましょう。
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6338-3.jpg)
このように雲が描写されました。
仕上げに境い目をぼかしていきます。
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6339-2.jpg)
水を少し含んだ薄めの白色で
境い目をぼかしていくと、
画像のようなもやのような
ぼやけた感じになります。
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_6340-22-1.jpg)
このように朝日に照らされる
赤富士が完成しました。
お疲れ様でした!
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2019/11/◎表示イラスト999-標準.png)
いかがでしたか。
朝日に浮かび上がる赤富士が
仕上がったでしょうか。
今回は富士山と雲の描写でしたが、
アレンジとして飛翔する鶴や木々
など描かれても風情がある作品に
なりそうですね。
完成した作品はぜひお部屋に飾って
頂けたら開運も期待できるかも!?
赤富士でしたら通年飾れますね。
【 作品の外し方 】
☆ブロックタイプの方は
作品の外し方は以下のようになります。
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_4097-2.jpg)
カッターや定規などで簡単にできます。
まずはじめにブロック紙の中央付近の
糊付けされていない部分を確認しましょう。
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_4096-2.jpg)
そこへカッターや定規を差し込み、
並行に縁をなぞるように切っていきます。
(カッターの刃の反対、峰側でも切れます)
![](https://illustbiyori.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_4098-2.jpg)
1周すると切り離すことができます。
(並行に刃または定規を当てないとギザギザ
に破れたりしますのでご注意ください)
刃物を使用する際は向きや力加減に
気を付けながら行いましょう。
☆水張りをして描かれた方の
作品の取り外し方はこちらになります。
もちろん、縁起の良い赤富士は
年賀状にもご活用いただけます。
毎年干支のイラストを描くのは
大変かもしれませんが、赤富士
でしたら頂いた方も喜ばれる
絵柄だと思いますよ🗻
それではまた講座でお会いしましょう!
―― たくみ