こんにちは、たくみです。
今回は開運が期待できる作品、
「赤富士の描き方」。
初心者の方にも無理のない
簡単な手順で解説します!
赤富士とは、夏の終わりから秋の間の
早朝に朝日に照らされ赤く染まる
富士山のことを言います。
気象条件が揃わないとなかなか
見られないことから、赤富士を見ると
縁起が良いと言われるんですね。
具体的には、商売繁盛、願望成就、
災厄を逃れる、悪縁を断ち切ると
いった開運効果があるとされています。
そうした赤富士のカレンダーやポスター
そして絵画などが売れているのも
うなずけますね🗻
そんな赤富士を今回は皆さんご自身で
描いていきましょう。
作品をお部屋に飾ることでなんだか
開運しそうな気持ちになりそうですね。
水彩画初心者の方も無理なく
仕上げられる構成となっておりますので
楽しく作品を完成させて、ぜひお部屋に
飾ってみてくださいね!
―― ご注意ください ――
講座内容(画像含む)はすべて
著作権が発生します。
無断使用・転載は禁止されております。
― お題 「赤富士」―
【 準備するもの 】
作品を仕上げるにあたって
準備する画材があります。
(赤色で表示しています⇩)
水彩画紙は自由です。
講座で使用している水彩画紙は
ヴィフアール水彩紙(F4サイズ)です
ブロックタイプで22枚が糊付け
されていいます。
次に水彩絵の具ですが、こちらも
お持ちの透明水彩絵の具でOKです。
筆は平筆と中細、細筆の3種類、
水入れ、パレット、そして講座では
マスキングテープも使用しています。
(文房具店や画材店で200円ほど)
※画像は24mm幅
(水彩画ではよく使用するテープです)
そして、もちろん下書きでは鉛筆や
消しゴムも必要ですね。
以上で画材の準備はOKです。
それでは開運の赤富士をじっくりと
楽しく仕上げていきましょう!
< 下準備 >
描き始める前に準備をしましょう。
以下の2通りの水彩紙の方が
いらっしゃると思います。
それぞれ始め方が異なりますので
ご参考ください。
まず、通常の水彩紙(画用紙)を
使用される方は水張りという作業から
始めます。 これは水分を多く含む
水彩画の描き方で歪んでしまう水彩紙
を事前に予防する工程になります。
水張りの手順を確認したい方は
こちらのページをご覧ください。
⇩
☆水張り(平張り)のやり方
講座で使用しているブロックタイプ
をお持ちの方はそのまま使用できます。
(ブロックで糊付けされているため
ほとんど歪みができません、ただし
枚数が減ってくるとその分歪みやすく
なってきます)
それでは準備ができましたら
描き始めましょう!
1 下書き
※クリックすると拡大します
下書きと言っても画像のように
富士山の輪郭を描く感じですが、
中央より右側に少しずらした構図
がバランスよいと思います。
2 マスキングテープ
背景の朝焼けを着色するため、
先にマスキングテープで富士山の
輪郭を覆います。
3 着色(背景)
背景の範囲を平筆で水をたっぷり
塗り広げます。
富士山の高さ付近まで黄色を
着色しましょう。
水の下地があるため自然なぼかし
やムラになり味わいが出ます。
次にオレンジ色を残りの範囲に
着色します。
黄色との境い目は平筆を左右に
伸ばしながらなじませると
自然なグラデーションになります。
※もしも境目が不自然になって
しまった場合は、水を少し含ませた
筆で左右になじませましょう
このように背景が塗られました。
(多少のムラは問題ありません)
4 マスキングテープ(はがし)
背景の乾燥後、マスキングテープを
ゆっくりとはがしましょう。
※万一、紙が一緒にはがれても慌てず
最小限に済ませれば支障ありません
このように稜線がきれいに現れました。
5 着色(富士山①)
朝日は左側から当たっています。
富士山の左側へ明るいオレンジ色を
着色しましょう。
画像では平筆で一気に着色していますが、
中筆でスッスッ、と着色してもOKです。
次に少し濃い目のオレンジ色を
すぐ横へ着色します。
※解説上、色合いの違いを描写するために
境い目もくっきり強調して着色しています
さらに茶色を少量混色したオレンジ色
を残りの範囲に塗り広げます。
このように富士山の下地ができました。
解説上、色の境い目が目立ちますが、
水を含んだ筆で数回なでると
境い目が自然になじみます。
6 着色(富士山②)
ここからは富士山の表層に連なる
稜線(主稜・支稜)を描写し、陰影を
着色していきましょう。
こちらの画像を参考に、細筆で
各稜線を描き込みます。(茶色)
細筆で丁寧に線を引いていきます。
多少の違いは問題ありません。
全体はこのようになりました。
続いて陰影を着色していきます。
まず左側の稜線の範囲を薄めの茶色で
陰影を着色しましょう。
このように着色されました。
次に右側の各稜線の陰影を少し濃い目
の茶色で着色していきます。
ここはほぼ陰側なので、大胆に
茶色を着色していきましょう。
このように陰影が着色されました。
続いて中央の陰影の間にある範囲に
茶色とオレンジ色の混色を着色
していきます(下画像参照)
中筆で中間部を着色しましょう。
最後に黄色と黄土色を混色して
朝日の当たる範囲の反射を着色
していきます。
中央の範囲の稜線の朝日の当たる
範囲も着色していきましょう。
このように反射と陰影が強調されました。
7 着色(雲)
仕上げに雲を描写しましょう。
雲を着色する範囲を水で含んだ筆で
こすりながら絵の具を溶かし、
そのつど水入れですすいで色を
脱色していきます。
※ティッシュでこまめに吸い取ってもOK
透明水彩絵の具ならではの技法
リフトアウト(絵の具を浮かせて除く)
になります。
全体はこのようになりました。
(雲の形状や範囲は自由にアレンジOKです)
脱色した上に白色を着色して
いきましょう。
脱色した範囲すべてに着色はせずに
画像のように上下を少し残し、
中央へ白色を乗せていきます。
雲をイメージしながら着色しましょう。
このように雲が描写されました。
仕上げに境い目をぼかしていきます。
水を少し含んだ薄めの白色で
境い目をぼかしていくと、
画像のようなもやのような
ぼやけた感じになります。
このように朝日に照らされる
赤富士が完成しました。
お疲れ様でした!
いかがでしたか。
朝日に浮かび上がる赤富士が
仕上がったでしょうか。
今回は富士山と雲の描写でしたが、
アレンジとして飛翔する鶴や木々
など描かれても風情がある作品に
なりそうですね。
完成した作品はぜひお部屋に飾って
頂けたら開運も期待できるかも!?
赤富士でしたら通年飾れますね。
【 作品の外し方 】
☆ブロックタイプの方は
作品の外し方は以下のようになります。
カッターや定規などで簡単にできます。
まずはじめにブロック紙の中央付近の
糊付けされていない部分を確認しましょう。
そこへカッターや定規を差し込み、
並行に縁をなぞるように切っていきます。
(カッターの刃の反対、峰側でも切れます)
1周すると切り離すことができます。
(並行に刃または定規を当てないとギザギザ
に破れたりしますのでご注意ください)
刃物を使用する際は向きや力加減に
気を付けながら行いましょう。
☆水張りをして描かれた方の
作品の取り外し方はこちらになります。
もちろん、縁起の良い赤富士は
年賀状にもご活用いただけます。
毎年干支のイラストを描くのは
大変かもしれませんが、赤富士
でしたら頂いた方も喜ばれる
絵柄だと思いますよ🗻
それではまた講座でお会いしましょう!
―― たくみ